「ユニコーンガンダムを全塗装して、もっとカッコよく仕上げたい。」
そんな思いから、今回はHG 1/144 ユニコーンガンダム(ユニコーンモード)を全塗装で制作しました。
グラデーション塗装やフレームの塗り分けによって、HGサイズでも立体感と重厚感が出るように仕上げています。
そして今回の最大のポイントが、ユニコーンモードに隠れているサイコフレームの発光表現です。
サイコフレームがデストロイモードへ展開する部分を選別し、その部分だけエナメル蛍光塗料でスミ入れ。
それ以外のモールドにはダークグレーを使用しました。
さらにブラックライトを当てることで、通常時には見えにくいサイコフレームが内部で発光しているような表現を狙っています。
この記事では、塗装レシピや制作工程に加えて、蛍光塗料を使ったスミ入れのコツや失敗しにくい順番まで詳しく紹介します。
完成写真




まずは完成したHG ユニコーンガンダム(ユニコーンモード)から。
白い外装をグラデーション塗装することで、成形色の状態よりも立体感が出るように仕上げました。
フレームは複数のメタリックカラーで塗り分け。
装甲の隙間から見える部分にも色の違いを作り、情報量を増やしています。
そしてブラックライトを当てると、今回こだわったサイコフレーム部分が発光。
通常時と発光時で違った表情を楽しめる作品になりました。
キット概要

- HGUC 1/144 ユニコーンガンダム ユニコーンモード
- 価格1,870 円(税10%込)
- 発売日2009年11月19日 (木)
- 対象年齢8歳以上
ユニコーンガンダムの基本形態ともいえるユニコーンモード。
デストロイモードと違い、外装が閉じているためサイコフレームは内部に隠れています。
そのため、全塗装する場合は外装の質感やグラデーション、フレームの塗り分けが作品の印象を大きく左右します。
今回は以前制作したメガサイズモデルのユニコーンガンダムと同じカラーリングを採用。
サイズが違っても、並べて飾ったときに統一感が出るようにしています。
今回の制作コンセプト

今回のテーマは、
「デストロイモードへ移行する直前の発光漏れ」です。
ユニコーンモードでは、サイコフレームは外装の内部に隠れています。
そこで今回は、サイコフレームそのものを見せるのではなく、
「デストロイモードへの変身が始まり、内部で発光し始めたサイコフレームの光が、外装の隙間からわずかに漏れている」
という状態をイメージして制作しました。
サイコフレームが展開する部分を選別し、その部分だけにエナメル蛍光塗料でスミ入れ。
それ以外のモールドにはダークグレーを使用しています。
通常時はユニコーンモードの落ち着いた外観。
ブラックライトを当てると、サイコフレームが展開する部分だけが発光します。
あえてすべてを光らせるのではなく、「ここからデストロイモードへ変わり始める」という劇中の瞬間を表現しました。
完成した状態を見て、
「今まさにユニコーンガンダムが覚醒しようとしている」
そんな雰囲気を感じてもらえる作品を目指しています。
塗装レシピ
ホワイト装甲
- ニュートラルグレーⅣ(下地)
- アルティメットホワイト
- スーパークリアーIII:80%+フラットベース なめらか・スムース:20%
ホワイト装甲はブラックを下地にして、中心部分を明るくするグラデーション塗装。
エッジ部分に下地の暗さを少し残すことで、装甲の立体感を強調しています。
仕上げは光沢とつや消し剤を調整した半光沢です。
ダークブルー装甲
- EXブラック:下地
- プリズムブルーブラック
- スーパースムースクリアー つや消し
ダークブルー部分にはプリズムブルーブラックを使用。
黒に近い落ち着いた色ですが、光が当たると青みが見えるため、白い外装の良いアクセントになります。
最後はつや消しで仕上げました。
フレーム
フレームは単色で仕上げず、複数のメタリックカラーを使い分けました。
- EXブラック:下地
- フレームメタリックⅠ
- スーパークロームシルバーⅡ
- スーパーカッパー
場所によって色を変えることで、内部メカの情報量を増やしています。
フレームの塗分け塗装のはこちらの記事で解説していますので参考までに
メガサイズモデル 1/48 ユニコーンガンダム(デストロイモード)の全塗装記事はこちら
武装類
- EXブラック光沢
- メタルブラック
武装類も外装と同じようにグラデーションを入れています。
単色で仕上げるよりも、面に明暗ができるため立体感を出しやすくなります。
センサー類
- アルティメットホワイト:下地
- 蛍光グリーン+アルティメットホワイト少量
センサー類には蛍光グリーンを使用。
ブラックライトを当てたときにも発光するようにしています。
スミ入れ
今回のスミ入れは2種類に分けました。
サイコフレームが展開、露出する部分
エナメル蛍光塗料(レッド)
それ以外のモールド
タミヤスミ入れ塗料(ダークグレー)
すべてのモールドを蛍光色にするのではなく、発光させたい場所だけを選別しています。
制作工程
① 仮組
まずはパーツを切り出して仮組み。
ここで、
- パーツの組み合わせ
- 可動部分
- 塗装が必要な場所
- 色の組み合わせ
- サイコフレームが展開する部分
- 完成時のイメージ
を確認します。
特に今回は、ユニコーンモードの状態でどこにサイコフレームが隠れているのかを確認しました。
② ゲート処理・表面処理
仮組みで全体を確認したあと、一度分解。
ゲート跡など、完成後に目立つ部分を中心に処理しました。
今回もすべてを完璧に処理するのではなく、完成したときに目立つ場所を優先しています。
③ 下地塗装
塗装前には、パーツに付着したホコリやゴミを歯ブラシで取り除きます。
その後、エアーを吹いてから塗装開始。
外装はニュートラルグレーⅣを下地にしてグラデーション塗装。
メタリックカラーを使用するフレームも、光沢のあるブラックを下地にしました。
④ フレーム塗り分け
フレームは、
- シルバー
- カッパー
- フレームメタリック
などを使い分けています。
ユニコーンモードではフレームが見える部分は限られています。
それでも装甲の隙間から見える部分を塗り分けておくと、完成したときの密度感が変わります。
⑤ グラデーション塗装
今回の外装塗装で特に重要なのがグラデーションです。
ホワイトの外装は単色で塗ると、どうしても平面的に見えやすくなります。
そこで、
中心部分を明るく、エッジ部分を少し暗くする
ことで立体感を出しました。
一度で塗りつぶそうとせず、薄く何度か重ねます。
徐々に白を立ち上げることで、自然なグラデーションになるようにしました。
⑥ 蛍光塗料でサイコフレームを表現
今回、一番こだわった工程です。
ユニコーンモードではサイコフレームが外装の内部に隠れています。
そこで、デストロイモードへ展開する部分を確認し、発光させたいモールドを選別しました。
選別した部分にはエナメル蛍光塗料でスミ入れ。
それ以外のモールドにはダークグレーを使用します。
これによって、通常時は落ち着いたスミ入れに見えます。
しかしブラックライトを当てると、蛍光塗料を入れた部分だけが発光。
内部でサイコフレームが光っているような表現を狙いました。
⑦ スミ入れ・デカール
蛍光塗料を使ったスミ入れが終わったら、残りのモールドをダークグレーでスミ入れ。
その後、デカールを貼り付けます。
今回重要なのは、蛍光塗料を先に入れることです。
この順番にすることで、後から入れるダークグレーが蛍光塗料を入れた部分に入り込みにくくなります。
⑧ ブラックライトで最終確認
トップコートを吹く前に、必ずブラックライトを当てて確認します。
これは今回の制作でかなり重要な工程でした。
通常の明るい場所では、
「きれいに拭き取れている」
と思っていても、ブラックライトを当てると蛍光塗料の拭き残しが意外と見つかります。
特に、
- モールドの周辺
- パーツの角
- 凹みの奥
- 表面に薄く残った塗料
などは、目視だけでは気付きにくいです。
余計な場所が発光していないか確認し、必要であればこの段階で修正します。

⑨ トップコート
ブラックライトで確認して、蛍光塗料の拭き残しを修正。
問題がないことを確認してから、最後にトップコートを吹きます。
トップコートを吹いた後はスミ入れ部分の修正が難しくなるため、ブラックライトによる確認はトップコート前に行うのがおすすめです。
蛍光塗料でスミ入れするときのコツ
今回、実際に蛍光塗料でスミ入れしてみて感じたポイントをまとめます。
蛍光塗料は少し濃いめに希釈する

発光状態を確認

今回意識したのが、
発光させたくない場所へ蛍光塗料を流し込まないこと
です。
蛍光塗料はブラックライトを当てると非常に目立ちます。
少しでも別のモールドに流れ込むと、発光させたい場所とそうでない場所の区別がつきにくくなります。
そこで今回は、通常のスミ入れよりも少し濃いめになるように希釈しました。
サラサラにしすぎず、狙ったモールドにしっかり留まる濃度を意識しています。
ただし、濃すぎるとモールドにうまく流れないため、まずは不要パーツなどで試してから本番に入るのがおすすめです。
スミ入れする順番が重要
今回のスミ入れは、
蛍光塗料
↓
ダークグレー
という順番で行いました。
① 蛍光塗料で選別した部分を先にスミ入れ
まず、サイコフレームが展開する部分として選別したモールドに少し濃いめに希釈した蛍光塗料を流します。
このとき、発光させたい部分だけに入れることが重要です。
もし発光させたくない場所へ蛍光塗料が流れ込んでしまった場合は、
爪楊枝の先にエナメル溶剤を少量つけ、溝の中を優しく撫でるようにして拭き取ります。
力を入れすぎると塗膜がはがれる可能性があるため、少しずつ様子を見ながら作業します。
② 残りのモールドをダークグレーでスミ入れ
蛍光塗料を入れ終わったら、残りのモールドをダークグレーでスミ入れ。
この順番にすることで、後から流したダークグレーが蛍光塗料を入れた部分に入り込みにくくなります。
イメージとしては、
「蛍光塗料を入れた部分を先に埋めておき、後から入れるスミ入れ塗料の侵入を防ぐ」
という考え方です。
実際に作業してみると、蛍光塗料を後から入れるよりも、狙った部分で止まりやすくなりました。
【注意】トップコート前にブラックライトで確認
蛍光塗料を使ったスミ入れで、最後に必ずやっておきたいのがブラックライトによる確認です。
これはかなり重要です。
通常の明るい場所では、
「きれいに拭き取れている」
と思っていても、ブラックライトを当てると拭き残した蛍光塗料が意外と残っていることがあります。
特に、
- モールドの周辺
- パーツの角
- 凹みの奥
- 表面に薄く残った塗料
などは、通常の目視では気付きにくいです。
そこで、トップコートを吹く前にブラックライトを当てて確認します。
蛍光塗料を発光させたい場所だけが光っているかチェック。
余計な場所が光っていたら、この段階で拭き取ります。
爪楊枝の先にエナメル溶剤を少量つけ、溝の中を優しく撫でるようにすると、流れ込んだ蛍光塗料を取り除きやすくなります。
トップコートを吹いた後では修正が難しくなるため、必ず最後の確認と修正をしてからトップコートに進むのがおすすめです。
今回の蛍光スミ入れ手順
今回の作業をまとめると、
① 蛍光塗料を少し濃いめに希釈
↓
② サイコフレームが展開する部分を選別して蛍光塗料でスミ入れ
↓
③ 流れ込んだ蛍光塗料があれば、エナメル溶剤をつけた爪楊枝で優しく修正
↓
④ 残りのモールドをダークグレーでスミ入れ
↓
⑤ ブラックライトで発光状態を確認
↓
⑥ 蛍光塗料の拭き残しを修正
↓
⑦ 最後にトップコート
という順番です。
蛍光塗料を使ったスミ入れは、ただ塗料を流すだけではありません。
「どこを発光させるのか」
「どの順番でスミ入れするのか」
この2つを考えることが、きれいに仕上げるポイントだと感じました。
こだわりポイント
メガサイズ版とほぼ同じカラーリング

今回のHGユニコーンガンダムは、以前制作したメガサイズモデル 1/48 ユニコーンガンダム(デストロイモード)とほとんど同じ塗装レシピを採用しました。
サイズは1/48と1/144で大きく違います。
それでもカラーリングを合わせることで、並べて飾ったときに統一感が出ます。
デストロイモードとユニコーンモード。
同じカラーリングで2体並べるのもかなり面白い組み合わせです。
ユニコーンモードならではの発光表現

今回の最大のこだわりです。
デストロイモードなら、サイコフレームそのものを見せることができます。
しかしユニコーンモードでは、サイコフレームは外装の内部。
そこで今回は、
「見えないけれど、そこにある」
という状態を蛍光スミ入れで表現しました。
通常時は控えめ。
ブラックライトを当てると発光。
このギャップが今回のお気に入りポイントです。
蛍光塗料とダークグレーの使い分け

すべてのモールドを蛍光塗料にするのではなく、
サイコフレームが展開する部分=蛍光塗料
それ以外=ダークグレー
と使い分けました。
そのため、通常時のディテールを損なわず、ブラックライトを当てたときにはサイコフレームの位置が分かりやすくなっています。
完成レビュー

HG 1/144 ユニコーンガンダム(ユニコーンモード)を全塗装してみました。
外装はグラデーション塗装。
フレームはメタリックカラーで塗り分け。
これだけでも成形色とはかなり違った印象になります。
そして今回、一番気に入っているのがサイコフレームの蛍光スミ入れです。
通常時はユニコーンモードらしい落ち着いた外観。
ブラックライトを当てると、サイコフレームが内部で発光しているように見えます。
デストロイモードのようにサイコフレームを直接見せるのではなく、
「外装の奥で光っている」
という表現にしたことで、ユニコーンモードならではの作品に仕上げられたと思います。
まとめ

今回は、HG 1/144 ユニコーンガンダム(ユニコーンモード)を全塗装しました。
外装とフレームは、以前制作したメガサイズモデル 1/48 ユニコーンガンダム(デストロイモード)と同じ塗装レシピを使用。
グラデーション塗装による立体感と、メタリックカラーによるフレームの質感を加えました。
そして今回の最大のポイントは、サイコフレームの蛍光スミ入れです。
サイコフレームが展開する部分を選別し、そこだけ蛍光塗料でスミ入れ。
それ以外はダークグレーで仕上げることで、通常時とブラックライトを当てたときで違った表情を楽しめるようにしました。
蛍光スミ入れでは、
- 蛍光塗料を少し濃いめに希釈する
- 発光させたい部分を先にスミ入れする
- その後に通常のスミ入れをする
- トップコート前にブラックライトで確認する
このあたりを意識すると、狙った場所だけを発光させやすくなります。
ユニコーンモードはサイコフレームが隠れているからこそ、「見えない部分をどう表現するか」を考えるのも面白いキットでした。
全塗装に少し工夫を加えるだけでも、自分だけのユニコーンガンダムに仕上げられます。
関連記事
メガサイズモデル 1/48 ユニコーンガンダム(デストロイモード)
今回のHGユニコーンガンダムと同じ塗装レシピを使用した作品です。
グラデーション塗装に加えて、サイコフレームのスパッタリング塗装にも挑戦しています。
次は、ユニコーンモードとデストロイモードを並べて、2体の違いを楽しむのもおすすめです。
週末ガンプラ工房 